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木造一戸建て改修工事 その11 階段架け替え工事

今回は、階段の架け替えの様子について、お伝えしたいと思います。

筆者の両親の世代(70歳代以上)になると、階段から転落する事故が多い印象があります。私たちは階段からの転落をできるだけ防げるように、住宅の設計をする立場としても、出来る限りのことをしたいと常々考えています。

今回の改修工事では、改修前の状態では、階段の勾配が非常に急でした。階段は全部で14段あり、「蹴上げ」と呼ばれる1段あたりの高さは約20.4cmで、改修前は「踏面(ふみづら)」と呼ばれる 1段あたりの奥行は、16cmでした。

これは非常に急な階段で、物を持って前向きに降りると、転落するおそれがあります。 さらに、手摺もありませんでした。 2階で眠っている人が、夜中にトイレに行こうとして階段を降りる場面を想像すると、この階段はとても危険でした。

改修後の階段は、「踏面」を22cmにすることができました。これなら、物を持って前向きに降りても、気を付けて降りれば大丈夫です。 また、手摺も取り付けました。 改修後の階段の写真も、こちらに載せてみます。

階段はどんなふうに作るのか、ご興味のある方のために、作っている途中の様子もお伝えします。

10月16日(これは、木工事を4カ月行った中の2か月目で、比較的早い段階にあたります)、室内では、階段の下地設置を始めました。
階段は工程の最後のあたりで設置する場合もあるのですが、今回の計画では 階段の裏側に断熱材を吹き付けることになるので、階段を先行して取り付ける必要があります。

階段は工場であらかじめ作ってあり、既存の構造体の精度に合わせて、位置を調整しながら取り付けます。 

まず、壁の両側に下地を取り付けます。

今回は、中間にある廻り段を、最初に取り付けました。

最初に取り付けた段から順に、1階の床まで、次々と段を取付け、次に2階に向かって、階段を伸ばしていきます。

これは作業の途中の状況を、2階側から見たところです。このようにして、手作業で階段を取り付けていきます。出来上がった階段は、傷がつかないように養生材で覆い、その上を資材を持って昇り降りできるようになりました。これまでの急で危険な階段と比べ、安全性が高まったことを実感できました。

この時期には、床下地を塞ぐ前の、設備配管工事も並行して行っています。

床下の設備配管が終わると、今度は断熱材、根太(ねだ)、気密シート、ベニヤ板からなる、強度のある床下地を、その上に作っていきます。また、壁に棚などを取り付けるための下地も、併せて取り付けていきます。

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