木造一戸建て改修工事 その19 キッチンの改修前、改修後
今回は、キッチンの改修についてご紹介します。
改修前のキッチンは、6畳分の広さで、外壁側にキッチンがあり、その反対側に洗面台と、洗濯機置場がありました。 おそらくダイニングテーブルも置いて使う想定だったのだと思われます。また、キッチンに隣接する浴室の入口が廊下に面しており、脱衣スペースはありませんでした。
改修時の間取りの工夫としては、6畳分の元のキッチンのうち、浴室寄りの部分を壁で仕切って、浴室の入口もそのスペースに面するようにし、この一帯を洗濯機置場・洗面脱衣室としました。
その壁の反対側に、冷蔵庫、食器棚を置くようにして、家具の転倒防止もしやすくしました。 また、ダイニングテーブルと椅子を置いて食事をする場所は、リビングルームの一画に想定しました。
上の写真は工事途中の写真ですが、システムキッチンの方向から、背中側を見たところです。右半分を冷蔵庫置場として奥行きを大きくし、左半分を食器棚置場としています。間仕切りの向こう側は、洗面室と洗濯機置場になっています。
上のイラストは、改修工事後の間取りを表現したもので、リビングルームからキッチン方向を見たところのイメージです。
これに近い角度の、工事完了時の写真も載せてみます。
上の写真は、改修後の写真で、キッチンからリビングダイニングを見たところです。
キッチンまわりについて、もう少し詳しくご紹介します。
換気扇は、「プロペラファン」という種類のものが設置されていましたが、改修工事では「シロッコファン」という種類に変更しました。
上の写真は、改修前のキッチンの換気扇です。「プロペラファン」が採用されていました。
上の写真は、改修後のキッチンの換気扇まわりの写真です。今回の計画で採用した「シロッコファン」には、吸い込む力が強いこと、強風時にも安定して排気できること、室外の騒音が室内に入ってきにくいこと、 などの特長があります。
また、コンロは、掃除がしやすい、ビルトインタイプとしました。
上の写真は、改修前のキッチンのコンロスペースまわりです。市販のコンロを置いて使う方式でした。また、コンロの左側は、空いたスペースになっていました。
上の写真は、改修後のキッチンのコンロスペースまわりです。ビルトインタイプにしたことで、掃除がしやすくなりました。また、キッチンの位置を壁際に寄せて、コンロの横に壁が来るようにしました。コンロまわりはどうしても汚れやすいので、掃除がしやすい「キッチンパネル」という仕上げ材料で、コンロまわりの壁を仕上げています。
改修後はキッチンのシンク横に空いたスペースを設け、調理補助台などを置けるようにしました。 また、そのスペース用に、コンセントも設けました。
もう一点、キッチンの前に窓があるのが魅力なのですが、この窓ガラスは改修前はすりガラスでした。 これは、人によって好みがあると思うのですが、遠くが眺められる窓をすりガラスにするのは、少しもったいないと思いました。デスクワークでモニターばかり見ていたり、目を酷使するお仕事の方は特に、時々遠くを眺めるようにしないと、視力が落ちてしまいます。そのため、改修後は透明なガラスとして、遠くの景色を楽しめるようにしました。
また、この窓に内窓を設けたことで、暖房をすると部屋が温まりやすく、冷えにくく、居心地のいいキッチンになりました。
このほか、引き出しが多く、収納の多いタイプのキッチンを採用したことで、使いやすいキッチンになりました。